【報告】講座テオリア ロシア革命100年 ロシア革命の「意味」と現代世界9月16日 森田成也さん

9月16日 講座テオリア ロシア革命100年 ロシア革命の「意味」と現代世界
森田成也さん(国学院大学非常勤講師)

9月16日、講座テオリア「ロシア革命100年 ロシア革命の『意味』と現代世界」が行われ、森田成也さん(国学院大学非常勤講師)が講演した。

講演では「ロシア革命はマルクス主義者が指導した革命。
マルクス・エンゲルスにとってロシアは反動の牙城という認識だった。だが、「資本論」を最初に翻訳したのはロシア。マルクスもロシア語を学ぶようになる。「ザスーリッチへの手紙」が有名だが、ロシアでの革命運動、マルクス主義の拡大でロシア革命観が変わっていった。
ロシア・マルクス主義の巨人はプレハーノフ。ヘゲモニーという言葉を現在使われるような意味で使ったのがプレハーノフ。それはロシア・マルクス主義がナロードニキと文字通りヘゲモニー争いをしていたから。
ただ、当時の人口1億のロシアで労働者人口は100万人。力は限られていた。

1905年革命になると、労働者が革命の主導権を握った。ペテルブルグの労働者がゼネストをすると、それまでブルジョワが何度請願しても憲法制定に応じなかった皇帝が憲法制定の譲歩をした。想像以上に巨大な力だった。

1917年2月、わずか5日間で帝政が崩壊。ソヴィエトが組織された。
1917年の革命は予見された革命だった。
反動の障壁=ロシア帝政がなくなったのだから、ヨーロッパ革命が続くと予測されたが、ドイツ革命の挫折と裏切りが歴史的転換点となった。
不利な状況のロシア革命が生き残り、ヨーロッパ革命が失敗するという歴史の「奇跡」が起きた。
革命後の内戦・干渉・封鎖・飢餓の数年間で都市労働者階級は崩壊。労働者人口は3分の1となり、ソヴィエトは空洞化。党官僚の自立化が起きた。
ロシア革命のヨーロッパ革命への波及が阻止された結果、ナチズムとスターリニズムが生まれた。ナチズムの短命とスターリニズムの相対的長命はロシア革命のため。

ロシア革命の意味は何か。
ロシア革命は時代的革命。世界史における一個の時代を画するインパクトをもった革命。
ロシア革命は永続革命であり、世界革命という二重の意味がある。
フランス革命も時代的革命であり、18世紀から19世紀の「ブルジョワ革命の時代」を代表する革命
ロシア革命は、パリコミューンを先駆とし、1905年革命から戦後の諸革命、1968年革命を経てソ連崩壊で終わった「永続革命の時代」を代表する革命。
現在はポスト永続革命の時代。

「ブルジョア革命の時代」は「永続革命の時代」に継続され、補完され、拡張され、深化されることで初めて真に実現された。
ヨーロッパに近代社会をつくり出したフランス革命。周辺国に近代社会を広げたロシア革命。
自由、形式的平等、ブルジョア民主主義を普及したのが、フランス革命。勤労者の権利、社会的平等、民族自決権を普及したのがロシア革命。ロシア革命は社会的平等を重視する現代世界をつくり出した。

「永続革命の時代」の終焉で現代世界は変容した。新自由主義の時代となり、社会的平等から自立自助&レイシズムへ。民族自決権から排外主義&原理主義と帝国主義的グローバリズムへとなってきた。

ポスト「永続革命の時代」な何の時代か?
予言めいたことを言うことはできないが。
過渡期としての現代は、資本主義の末期症状と人類と地球の危機が露わになっている。
変革論としては、ネグりのマルチチュード論とハーヴェイの2大変革主体論が出されている。
戦略的改革と長期的なシステム転換の展望が求めらる。」

質疑応答ではスターリニズム評価、ソ連は開発独裁か、1968年革命の意味など議論が行われた。
講演要旨は新聞テオリア第62号=2017年11月に掲載予定。

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