検察庁改悪阻止したコロナ状況での不可逆的社会変化新聞テオリア(第93号・2020年6月10日)

新聞テオリア第93号・2020年6月10日
検察庁改悪阻止したコロナ状況での不可逆的社会変化

圧倒的な反対の民意が安倍政権が企図した検察庁法改悪を断念に追い込んだ。5月18日、安倍は強行採決を狙っていた検察庁法改悪の成立断念を表明した。
検察庁法改悪は、安倍政権が黒川検事長(当時)を検事総長にするために、1月31日閣議決定での法解釈変更という脱法行為で行った黒川の定年延長を後づけで正当化するもの。
昨年末、カジノ疑惑で国会議員が約10年ぶりに逮捕されたことが話題になったほど、検察は安倍の森友・加計問題、甘利明経済再生相口利き疑惑、小渕優子経産相政治資金規正法違反など、政権の数多い疑惑を起訴せず、疑惑隠蔽に加担してきた。だが、森友問題で自殺に追い込まれた赤木俊夫さんの妻の提訴、河井夫妻の選挙買収、安倍晋三による桜を見る会有権者買収など、安倍政権の疑惑は留まるところを知らない。
そこで、検察を完全に私物化するために政権は検察庁法改悪を含めた国家公務員定年延長の一括法案を提出。検察庁法改悪が成立すれば、政権にとって都合がよい者だけが63歳役職定年の例外として検事総長などの役職に居続けられる。
安倍政権の三権分立否定の検察私物化に対して、審議開始と並行して抗議のツイートが1000万となるなど反対の声が一挙に拡大。これまで秘密保護法、安保法制、共謀罪など、世論無視の強権政治の限りを尽くしてきた安倍政権に大きな打撃を与えた。
その後、黒川は賭けマージャンで辞職。だが、安倍は黒川定年延長は正しかったと強弁。定年延長法案全体を廃案とすることで批判をそらし、閣議決定を維持しようとしている。
コロナ状況によって、安倍政権を延命させてきた経済・社会状況は大きく変化した。コロナ解雇された労働者、収入が激減した自営・フリーランス、学生、外国人など人々が苦しむ中、税金の浪費であるアベノマスク配布を続け、給付は未だに手元に届かない。不要不急の法案は進めている。安倍政治を放置することの危険性を人々が意識せざるを得ない状況となった。
一方で毎日新聞世論調査では、コロナ対策で評価を集めている政治家は吉村大阪府知事、小池都知事などで、「右からの地方分権」が一定の支持を集めているとも言える。
生存権よりも経済優先の政治からの転換のためにも、安倍政権を一日でも早く退陣に追い込んでいく必要がある。 (5月23日)