座標塾第21期(2025年)

座標塾第21期(2025年)
「年収103万円の壁」引き上げの何が問題か――人口減少時代の税と社会保障
トランプ政権の再登場で世界経済はどうなるか
フェミニズムの現在
資本主義の行方――倫理資本主義か、それとも脱成長か
現代文明の転換点――ヒトはどこへ向かうのか

[第1回]「年収103万円の壁」引き上げの何が問題か――人口減少時代の税と社会保障
講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)
日時:3月21日(金)18:30~21:00
会場:文京区民センター3階C会議室(春日駅)又はZoom

[第2回]トランプ政権の再登場で世界経済はどうなるか
講師:金子文夫(横浜市大名誉教授)
日時:5月16日(金)18:30~21:00
会場:文京区民センター(予定)又はZoom

[第3回]フェミニズムの現在
講師:本山央子(アジア女性資料センター代表理事、お茶の水女子大学ジェンダー研究所特任リサーチフェロー)
日時:7月18日(金)18:30~21:00
会場:文京区民センター(予定)又はZoom

[第4回]資本主義の行方――倫理資本主義か、それとも脱成長か
講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)
日時:9月26日(金)18:30~21:00 ※この回のみ第4金曜日
会場:文京区民センター(予定)又はZoom

[第5回]現代文明の転換点――ヒトはどこへ向かうのか
講師:古沢広祐(国学院大学客員教授、「環境・持続社会」研究センター代表理事)
日時:11月21日(金) 18:30~21:00
会場:文京区民センター(予定)又はZoom

座標塾では、何を学ぶのか

 座標塾では、現代の世界と社会を解き明かし、「もうひとつの世界」を構想するために必要な基礎的な理論と原理をじっくり学習します。
 現在起こっているさまざまの出来事を情報として知ることは、インターネットや講演会やシンポジウムや雑誌などによって簡単にできるようになっています。しかし、そうした情報としての知識に頼るだけでは、ひたすら新しい情報を追いかけることに終わってしまいます。運動や活動の現場でも、多くの情報が溢れていますが、互いにじっくり討論するための共通の言葉は乏しいままです。理論や学問の世界でも、あまりに専門的な細分化が進んでいて、必要な方法論や基礎的な理論を学ぶよりも、最新情報を収集することに追われています。
 いま必要とされていることは、きちんとした方法論や理論にもとづいて現実を分析したり説明する能力を培う、そして意見の異なる相手と対話し討論できるための共通の「言葉」を身につけることだと思います。

どのように学んでいくか

座標塾では、少人数方式で、(1)講師による講義(60分)、(2)質疑応答(60分)、(3)講師による補足の形式をとって、基礎的な理論を系統的に学びます。
◆午後6時30分~9時
◆講師(第1回):白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)
   (第2回):金子文夫(横浜市大名誉教授)
   (第3回):本山央子(アジア女性資料センター代表理事。お茶の水女子大学ジェンダー研究所特任リサーチフェロー)
   (第4回):白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)
   (第5回):古沢広祐(國學院大學客員教授、「環境・持続社会」研究センター代表理事)

◆今期は奇数月1回(金曜日)の5回で1期間とします。

参加を希望される方へ

◎会場 文京区民センター(春日駅・後楽園駅;第2回以降は予定)、又はZoom=要申込

◎参加費 第21期(5回)通し 4000円(テオリア会員2500円)
     1回ずつの場合   1000円(テオリア会員500円)
※要申込。第1回・会場受講申込3月20日まで。Zoom受講申込は3月14日まで。
※Zoom受講は研究所テオリアの口座(下記)に参加費振込ください。
参加費振込先・郵便振替 00180-5-567296研究所テオリア

◎ 連絡・申込先
連絡先 東京都北区田端1-23-11-201研究所テオリア
TEL・FAX 03-6273-7233
email@theoria.info

講師プロフィール

白川真澄:しらかわますみ。1942年生まれ。60年安保闘争、ベトナム反戦、三里塚闘争などの社会運動に関わりつづけ、90年代からは「地域から政治を変える」ことを追求。フォーラム90s、ピープルズ・プラン研究所など理論活動のネットワークづくりにも力を注いできた。著書に『脱成長のポスト資本主義』(社会評論社)『左翼は再生できるか』(研究所テオリア)『脱成長を豊かに生きる-ポスト3・11の社会運動』(社会評論社)『格差社会を撃つ ネオ・リベにさよならを』(インパクト出版会)ほか。

金子文夫 かねこふみお。横浜市大名誉教授。アジア経済史、国際経済史。著書に『近代日本における対満州投資の研究』(近藤出版社)、『トヨタ・イン・フィリピン』(共著、社会評論社)、『高度成長始動期の日本経済』(共著、日本経済評論社)、『歴史から今を知る』(共著、山川出版社)、『高度成長展開期の日本経済』(共著、日本経済評論社)、『近代日本と植民地3』(共著、岩波書店)、『韓国経済発展の始動』(共編著、日本経済評論社)、『日本の東アジア投資100年史』(春風社)

本山央子 もとやまひさこ アジア女性資料センター代表理事。お茶の水女子大学ジェンダー研究所特任リサーチフェロー。ユネスコ・アジア文化センター、FoE-Japan、アジア女性資料センターなどのNGOでジェンダー、開発、環境、平和に関する活動に取り組み、ジェンダーと国際政治経済を研究。

古沢広祐 ふるさわ こうゆう:國學院大學客員教授、「環境・持続社会」研究センター代表理事。地球環境問題に関連して永続可能な発展と社会経済的な転換について、生活様式などの問題も含めて究明。著書に『地球文明ビジョン-環境が語る脱成長社会』(日本放送出版協会)、『食・農・環境とSDGs -持続可能な社会のトータルビジョン』(農文協)、『みんな幸せってどんな世界 -共存学のすすめ』(ほんの木)、『今さらだけど、人新世って? -知っておくべき地球史とヒトの大転換点』WAVE出版など。



〈これまでの座標塾〉 括弧以外の講師は白川真澄
第Ⅰ期(2004年10月~05年3月)
①自分で決めるって、どういうこと?
 ②競争にすべて委ねて大丈夫?
 ③人権って何だ?
 ④助け合って暮らすって、どういうこと?
 ⑤暴力はなくせるか
第Ⅱ期(2005年7月~06年1月)
①グローバリゼーションは暴力だ
 ②不安とあきらめの格差社会--その正体
 ③公共性って何だ?
 ④左翼はなぜ、ここまで衰退してきたのか?
 ⑤社会はどうやって変えられるのか?
 ⑥どこに希望を見つけ、創りだすのか?(自由討論)
第Ⅲ期(2006年7月~11月)
 ①日本の政治は変わったのか?
 ②格差があっても悪くない?
 ③ナショナリズムって何だ?
 ④東アジア共同体に希望を見いだせるか?
 オプション企画 リーダーシップの条件(宮部彰)
 ⑤マルチチュード--反グローバリゼーションのたたかいに立ち上がる人びと
第Ⅳ期(2007年10月~08年3月) 
 ①格差と貧困の現在
 ②働くということ
 ③「安全」を守る?
 ④新自由主義(ネオ・リベラル)って何だ?
 オプション企画 いま地域、農村、農業は(大野和興)
第Ⅴ期(2008年10月~09年3月) 
 ①脱成長社会は可能か―「低炭素社会」論の問題点
 ②マルクスは甦るか―「蟹工船」から反資本主義?
 ③生存権―「生きさせろ」と社会保障制度「改革」
 ④ポスト・モダン思想の功罪(宮部彰)
 ⑤現代の社会運動―経済危機に対抗する
第Ⅵ期(2009年11月~10年2月)
 ①経済危機は乗り越えられたのか
 ②雇用・生活・生存を支える仕組み――民主党政権下で問い直す
 ③正義=公共性の再構築(宮部彰)
第Ⅶ期(2010年10月~11年2月)
 ①サンデル教授の「正義」論の功罪(宮部彰)
 ②脱成長の経済へ――日本は「元気」でも「強く」なくてもよい
 ③「国民」の超え方――ナショナリズムと対抗するために
 ④ベーシック・インカムは救世主たりうるか
 ⑤増税は悪か――「公正な高負担・高福祉社会」
第Ⅷ期(2011年10月~12年2月)
 ①いま蘇る反原発の思想――高木仁三郎と松下竜一
 ②リスク社会にどう向きあうか(大沼淳一)
 ③緑の党の登場――政治はどう変わるか
 ④3.11で社会はどう変わったか
 ⑤ポスト3.11――望ましい社会をデザインする(宮部彰)
第Ⅸ期(2013年1月~3月)
 ①デモは社会を変えうるか
 ②アベノミクスを徹底批判する
 ③領土って何だ――国民国家の超え方
第Ⅹ期(2014年1月~3月)
 ①消費増税とアベノミクスのアキレス腱
 ②いま脱成長論が脚光を浴びる
 ③改憲を阻むための新しい論理
第ⅩⅠ期(2015年1月~3月)
 ①「戦後日本」とは何であったのか――敗戦70年をふりかえる①(松井隆志)
 ②戦後日本の左翼 反省と再生――敗戦70年をふりかえる②
 ③人口減少社会と脱成長
第ⅩⅡ期(2016年1月~3月)
 ①民主主義の甦生――2015年安保闘争の中から
 ②EU危機をどう見るか――反緊縮の抵抗とオルタナティブ
 ③アベノミクス再審――税と社会保障から考える
第ⅩⅢ期(2017年1月~3月)
 ①トランプのアメリカはどこへ向かうか?(大井赤亥)
 ②左翼は再生できるか
 ③資本主義に未来はあるか
第ⅩⅣ期(2018年3月~11月)
 ①リベラルとは何か
 ②ポスト・グローバル化の政治(大井赤亥)
 ③税と社会保障、ベーシック・インカム
 ④リーマン・ショックから10年――資本主義はどう変わったか
 ⑤9条加憲論を批判する
第ⅩⅤ期(2019年3月~11月)
 ①現代世界はどこへ向かうか
 ②消費増税をどう考えるか(その1)――日本の税のあり方を基礎から学ぶ
 ③ローカリズムの時代へ(高坂勝)
 ④消費増税をどう考えるか(その2)――消費増税をめぐる論争を読み解く
 ⑤移民社会・日本の課題(鳥井一平)
第ⅩⅥ期(2020年3月~11月)
 ①左派ポピュリズムに可能性はあるか(大井赤亥)
 ②「コロナ・ショック」は世界をどう変えるか
 ③ポスト資本主義の構想(1)――これまでの理論的蓄積から学ぶ
 ④気候変動危機とどう向き合うか(宮部彰)
 ⑤ポスト資本主義の構想(2)――オルタナティブは
第ⅩⅦ期(2021年3月~11月)
 ①スガノミクスは何を狙うか
 ②民主主義は蘇るか――ポピュリズム・権威主義の波に抗して(中村勝己)
 ③ベーシック・インカムをめぐる論争を読み解く
 ④グリーン・ニューディールは気候危機を解決できるか
 ⑤いま、MMT(現代貨幣理論)をどう考えるか
第ⅩⅧ期(2022年3月~11月)
 ①「新しい資本主義」の何が新しいのか
 ②ポストコロナ時代の政治の構図と課題(大井赤亥)
 ③日本の医療をどう再生するか(伊藤真美)
 ④デジタル監視社会にどう抵抗するか(内田聖子)
 ⑤脱成長の立場から日本経済の衰退と再生をどう見るか
第ⅩⅨ期(2023年3月~11月)
 ①大転換する日本の政治と財政
 ②なぜ、日本ではジェンダー不平等がなくならないのか
 ③働くことが壊されている――介護現場から
 ④悪戦苦闘する農業――いま、農村で何が起きているか
 ⑤中国と現代世界
第20期(2024年3月~11月)
 ①人口問題の行方――少子化対策の何が問題か
 ②ウクライナとパレスチナ――2つの『戦争』をヨーロッパ問題として考える(鵜飼哲)
 ③気候危機とどうたたかうか(吉田明子)
 ④グローバルサウスの現在――フィリピンを例に(大橋成子)
 ⑤復権する資本主義批判――何が論点か