シンポジウム
社会運動から政治を立て直す

研究所テオリア第11回シンポジウム
社会運動から政治を立て直す

◆報告
コロナ禍の生活困窮者支援
  小林美穂子(つくろい東京ファンド)
◆報告
気候正義運動は逆行を押し返せるか
  吉田明子(FoE Japan)
◆報告
大軍拡とは異なる平和への道
  杉原浩司(武器取引反対ネットワーク[NAJAT])

◆日時 11月20日(日)午後1時開場、午後1時半開始~4時半

◆会場 文京シビックセンター26階スカイホール(地下鉄後楽園駅・春日駅)又はZoom

◆参加費 1000円(テオリア会員500円)

※Zoom申込は11月16日まで。参加費は研究所テオリア口座(郵便振替 00180-5-567296 研究所テオリア)に振込ください。会場参加は当日払いで構いません

 主催 研究所テオリア
連絡先 東京都北区田端1-23-11-201
TEL・FAX 03-6273-7233
 E-mail:email@theoria.info

社会運動から政治を立て直す

 2022年、コロナショックによって露わになった社会・医療の貧困、巨大格差の問題が続く中、2月に全面戦争となったロシアによるウクライナ侵略戦争は、多国籍企業が前面に出る新自由主義グローバリゼーションの「ポスト冷戦」の終わりを告げました。
 ウクライナでの戦争が続くと同時に、エネルギー・食料価格の高騰は世界で日本で庶民の生活を苦しめています。戦争を契機として、気候危機問題では2050年炭素ゼロに逆行する化石燃料を延命させ、原発新設の動きが顕著になっています。
 日本の22年7月参院選では改憲派が議席3分の2を維持する一方、左派リベラルの得票が1・5割(絶対得票率)に縮小。ウクライナ戦争を利用して、日本では大軍拡(「防衛費」倍増)・敵基地攻撃能力、原発の再稼働・新増設が進められ、CO2を増やす元売りへのガソリン補助金(個人ではなく大企業への補助)など国家・大企業優先、軍事化からの転換に逆行する政治が続いています。
 世界が変わる中、貧困、気候危機、平和などに取り組む社会運動が粘り強く取り組まれています。弱者を切り捨てる政治をどうしたら変えられるか。議論していきたいと思います。 (2022年9月)

講師プロフィール

 小林 美穂子
こばやしみほこ つくろい東京ファンドメンバー。支援を受けた人たちの居場所兼就労の場として設立された「カフェ潮の路」のコーディネーター(女将)。幼少期をアフリカ、インドネシアで過ごし、長じてニュージーランド、マレーシアで就労。ホテル業、事務機器営業、工業系通訳、学生などを経て生活困窮者支援。著書に『コロナ禍の東京を駆ける』(共編著、岩波書店)。(写真;横関一浩)

 吉田 明子
よしだあきこ 国際環境NGO FoE Japan 気候変動・エネルギー担当。2007年より国際環境NGO FoE Japanスタッフ。気候変動やエネルギー政策を中心に担当。3・11後にできたネットワーク「eシフト」の事務局、2015年からは市民のちからで再エネ選択を呼びかける「パワーシフト・キャンペーン」を立ち上げる。エネルギー政策に市民の声を届ける観点で活動する。

 杉原 浩司
すぎはらこうじ 武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表。軍学共同反対連絡会、平和構想研究会などにも参加。『世界』2020年10月号に<『敵基地攻撃能力』保有論を批判する>を寄稿。共著に『亡国の武器輸出』(合同出版)、『武器輸出大国ニッポンでいいのか』(あけび書房)。緑の党脱原発・社会運動担当。

◆研究所テオリアのこれまで
 研究所テオリアは2012年9月に発足シンポジウム「グローバル資本主義の行方とグローバル対抗運動の課題」、第2回「脱成長・脱貧困の社会ビジョン」(13年)、第3回「徹底検証 安倍『成長戦略』」(14年)、第4回「『負け組』をつくらない社会の創り方」(15年)、第5回「『分断』から連帯の社会へ」(16年)、第6回「安倍一強政治の“終焉” 民主主義と社会保障のこれから」(17年)、第7回日本の政治と社会を立て直す(18年)、第8回《生きづらさ》を強いる社会のこえ方(19年)、第9回「コロナ時代」を生き抜くために(20年)。第10回中国はどこに向かうか(21年)を開催。
 この1年、研究所テオリアは、ウクライナ戦争、グリーンニューディル、MMT、「新しい資本主義」批判、ポストコロナの政治、日本の医療などのテーマでの講座、座標塾、国連・憲法問題研究会などの開講、新聞テオリア発行などを行い、民衆の新しい変革の理論・思想をめざし、活動を継続してきました。