研究所テオリア第11回シンポジウム 社会運動から政治を立て直す 開催

11月20日、研究所テオリア第11回シンポジウム「社会運動から政治を立て直す」を開催しました。

 シンポジウムでは、小林美穂子さん(つくろい東京ファンド)が報告「コロナ禍の生活困窮者支援」。コロナ禍の反貧困ソーシャルアクション、行政による水際作戦の実態と運用改善を実現させた取り組み、誰も取り残さない排除しない社会への提言などを話した。
 次に吉田明子さん(FoE Japan)が報告「気候正義運動は逆行を押し返せるか」。
世界各地で気候災害が顕在化する気候危機の現実。気候正義を求めて声を上げる若者たち。気候正義とは何か。エジプトCOP27でも化石賞を受賞した日本。いまだに原子力・石炭火力重視の日本のエネルギー政策。変動する再エネを中心とした電力需給システムへの変化の必要性を話し、環境と未来を守るためのキャンペーンを呼びかけた。
 杉原浩司さん(武器取引反対ネットワーク)は報告「大軍拡とは異なる平和への道」。
全面的な戦争準備の時代が幕あけし、敵基地攻撃能力保有、軍事費を5年で倍増、武器輸出全面解禁が新しい「国家安全保障戦略」など安保3文書改定で年末決定されようとしている。経済安保法によるスパイ防止法的仕組み、軍事技術研究など危険な動きだらけ。『暮らしより武器を』という流れに対して、持続可能な反戦平和運動を。構造的暴力のない平和こそ準備すべきと提起。
 後半は報告者の間で、厳しい状況に対する社会運動の課題についてディスカッションが行われた。