座標塾第3回 働くことが壊されている――介護現場から
▼座標塾第3回
働くことが壊されている――介護現場から
2023年7月21日(金)18:30~21:00
講師:伊藤みどり(ホームヘルパー国家賠償訴訟原告)
参加費 1回1000円(テオリア会員500円)
会場 文京区民センター3階D会議室(春日駅)、又はZoom=要申込
※要申込。会場受講申込7月20日まで。Zoom受講申込は7月14日まで。Zoom受講は研究所テオリアの口座(下記)に参加費振込みください。会場受講は当日払いで構いません。
◎参加費振込先 郵便振替 00180-5-567296研究所テオリア
人びとが働く現場から、悲鳴が聞こえてくる。いまなお、心身を壊す長時間労働が押しつけられている。上司からしょっちゅう怒鳴られたり、性的ハラスメントを受けることも日常茶飯事である。また、同じ仕事をしていても非正規で働いていれば、賃金はいちじるしく低く、安心して生活するには程遠い。しかも、働いた分の賃金が真っ当に支払われず、ただ働きを強いられることも少なくない。非正規や非常勤の労働者には、いつでも契約が切られる不安がつきまとう。
過酷な労働の場の典型が、介護に携わる人びとが働く場である。ホームヘルパーが利用者宅から利用者宅へ移動する時間が長くかかっても、その分は無給である。コロナ禍のなかで感染の危険を冒しながら訪問介護が続けられたが、その仕事への報酬はあまりに低い。生活援助のサービス時間が短くされ、利用者とじっくり対話する時間もない。人間の命と尊厳を守るという仕事の誇りが奪われ、やむをえず離職する人も多い。
いかにすれば、ディーセント・ワークを取り戻せるのか。介護の現場で働きながら、介護保険制度自体のもたらした問題を告発し国に対する損害賠償を求める裁判をたたかってきた当事者が熱く語る。
▼講師プロフィール
伊藤みどり:2011年からホームヘルパーとして働く。2019年11月から、ホームヘルパー国家賠償訴訟の原告。2022年11月に東京地裁が原告3人の請求棄却の判決を下し、東京高裁に控訴中。1995年に「女性ユニオン東京」の初代委員長、2007年に「働く女性の全国センター」(ACW2)を設立。「労基法無法地帯の介護ヘルパーーーなぜ、裁判をすることになったのか」(『賃金と社会保障』№1749,2020年3月上旬号)、「介護保険制度下のケア労働の実態」(『大原社会問題研究所雑誌』№771,2023年1月号)。
●申込・連絡先 研究所テオリア
東京都北区田端1-23-11-201
TEL・FAX 03-6273-7233
email@theoria.info
(TEL・FAX・メール等でお申し込み下さい)
郵便振替00180-5-567296 研究所テオリア
●座標塾第19期●
2023年3月~11月
第1回 大転換する日本の政治と財政=終了
3月24日(金) 白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)
第2回 なぜ、日本ではジェンダー不平等がなくならないのか=終了
5月19日(金) 船橋邦子(アジア女性資料センター)
第3回 働くことが壊されている――介護現場から
7月21日(金) 伊藤みどり(ホームヘルパー国家賠償訴訟原告)
第4回 悪戦苦闘する農業――いま、農村で何が起きているか
9月15日(金) 菅野芳秀(農民・山形県在住)
第5回 中国と現代世界
11月17日(金) 平川 均(経済学者、国士館大学客員教授)