声明 成田空港会社の強奪裁判提訴に対決し横堀農業研修センターを守り抜こう!

 8月2日、横堀農業研修センター(旧・三里塚連帯労農合宿所)の強奪裁判を成田国際空港会社(NAA)は千葉地裁に提訴してきました。
 NAAは6月15日付けで三里塚芝山連合空港反対同盟(柳川秀夫代表世話人)に対して研修センター建物の1月以内の撤去・明渡を、柳川秀夫さんなど共有者に対しては共有地持ち分の月内「売却」を要求する「手紙」を送りつけてきました。
 この間、国・NAAは第3滑走路(C滑走路)建設、B滑走路延伸、夜間発着時間拡大という機能強化計画を推し進めてきました。機能強化では、成田空港の年間発着容量の30万回から50万回への拡大をめざしています。
 計画で現空港と第3滑走路をつなぐ誘導路の位置にあるのが横堀農業研修センターであり、研修センター強奪を狙って空港会社は裁判提訴をしてきたのです。
 横堀農業研修センターは、1977年5月、反対同盟、廃港要求宣言の会、三里塚闘争に連帯する会によって横堀の共有地に建てられ、三里塚闘争に連帯する現地拠点として全国の仲間が集ってきました。1989年10月火事を利用とした空港公団による囲い込みの策動、89年11月の現状変更禁止仮処分という合宿所を奪おうとする攻撃に対決し、横堀農業研修センター(97年)となった後も、反対同盟旗開きや盆踊りなどイベントや農作業のために利用されて続けてきました。
 NAAは93年公開シンポジウムで今後強権的な空港建設を行わないとして土地強制収用の根拠となる事業認定を取り下げた後も、B滑走路の供用・延伸と空港拡張を押し進めてきました。並行して、司法を使って共有地を強制的に売却させる共有地強奪裁判を09年に起こし、17年5月には反対同盟の横堀現闘本部を強制執行で奪ってきたのです。
 NAAは国交省の滑走路建設許可(20年1月)直後からのコロナ禍による国際便需要の激減後も、第3滑走路2029年3月完成計画に固執。埋蔵文化財調査、成田空港用地を1200ヘクタールから2300ヘクタールに拡張する用地取得のための用地測量、土質調査などを推進。22年10月のB滑走路延伸準備工事着工に続いて、23年10月にも第3滑走路建設準備工事を開始しようとしています。
 司法を使った共有地強奪・研修センター破壊の攻撃に対決し、横堀農業研修センター裁判への支援を。横堀農業研修センターを守り抜こう!

  2023年8月2日
 一般社団法人三里塚大地共有運動の会(山口幸夫代表理事)
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写真は横堀農業研修センターでの反対同盟旗開き