座標塾第4回 悪戦苦闘する農業――いま、農村で何が起きているか

▼座標塾第19期第4回
悪戦苦闘する農業――いま、農村で何が起きているか
講師:菅野芳秀(農民・山形県在住)=オンライン講演
日時:2023年9月15日(金)18:30~21:00
参加費 1回1000円(テオリア会員500円)
会場:文京区民センター3階D又はZoom
※要申込。会場受講申込9月14日まで。Zoom受講申込は9月8日まで。Zoom受講は研究所テオリアの口座(下記)に参加費振込みください。会場受講は当日払いで構いません。
◎参加費振込先 郵便振替 00180-5-567296研究所テオリア

日本も40年ぶりに4%を超えるインフレに見舞われた。エネルギーと食料の急激な値上がりがその原因だが、人びとは節電に励んだり食べ物の購入を減らすことで何とか生活を防衛しようとしている。エネルギーの自給率はたったの12%、食料の自給率も38%にすぎない。「お金があれば、いつでも、いくらでも買える」と、これらを過度に輸入に依存してきた構造の弱点がさらけ出されたのである。
再生可能エネルギーの普及が加速されると同時に、食料の地域自給の必要性があらためて認識され、農業の再生のチャンスが訪れていると言える。都市部でも食や農業への関心も高まっている。だが、肝心の農業を担う主体(農家)がどんどん減り、農村では人の姿が消えつつある。農業従事者の平均年齢は67.7歳になり、後を継ぐ人がいなくなっている。農林水産物の輸出が1兆2千億円(21年)にまで増えている一方で、農業の足元が崩れつつある。農業再生への希望は、見つかるのか。
地域に根を下ろし、「七転八倒」の百姓を続け、「置賜自給圏構想」に取り組む講師が、農家と農業の直面する厳しい現状を報告する。

▼講師プロフィール
菅野芳秀:かんのよしひで。1949年、山形県長井市の山里で生まれる。明治大学農学部に入学後、三里塚闘争に出会い逮捕される。26歳で帰郷して農家を継ぎ、コメ作りと放し飼いのニワトリの飼育を行なう専業農家に。地域で農家の若者たちと一緒に置賜百姓交流会の結成(1977年)、アジア農民交流センターの設立(1991年)に関わる。生ごみの堆肥化を媒介に循環する地域農業を創る「レインボープラン」を提唱し、実現にこぎつける(1997年)。現在は「置賜自給圏」構想の推進に取り組んでいる。著書に『生ごみはよみがえる』(2002年、講談社)、『玉子と土といのち』(2010年、創森社)、『七転八倒百姓記』(2021年、現代書館)。

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●座標塾第19期●
 2023年3月~11月
第1回 大転換する日本の政治と財政=終了
3月24日(金) 白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)

第2回 なぜ、日本ではジェンダー不平等がなくならないのか=終了
5月19日(金) 船橋邦子(アジア女性資料センター)

第3回 働くことが壊されている――介護現場から=終了
7月21日(金) 伊藤みどり(ホームヘルパー国家賠償訴訟原告)

第4回 悪戦苦闘する農業――いま、農村で何が起きているか
9月15日(金) 菅野芳秀(農民・山形県在住)

第5回 中国と現代世界
11月17日(金) 平川 均(経済学者、国士館大学客員教授)